 | タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」 B0007G8FLI
■Amazonエディターレビュー 『池袋ウエストゲートパーク』の長瀬智也と『木更津キャッツアイ』の岡田准一の竜虎にらみ合う共演に、脚本家・宮藤官九郎がしつらえた仕掛けは何と古典落語の世界!暴力団員の虎児(長瀬智也)は落語家の林屋亭どん兵衛(西田敏行)から借金を取り立てるはずが、どん兵衛の話芸に魅せられて弟子入りを決意。拒むどん兵衛に虎児が提案したのは、金の代わりに落語の芸を1個10万円で取り立てることだった。ところが虎児の話は自他共に認めるほどおもしろくない。見兼ねたどん兵衛は落語家としての将来を嘱望されていたにもかかわらず、現在は裏原宿でショップをやってる二男・竜二(岡田准一)を紹介する。 落語の演目「三枚起請」をモチーフに、洒落が効かないヤクザの世界を描くあたりのギャップもケッサクだが、笑いにではなくリリックに下げるあたりはまさにクドカン節の極みと言えよう。古典の廓話が、男を手玉に取るキャバクラ嬢・メグミ(伊東美咲)の登場によって踏襲されているあたりも真摯かつ粋でオツ。(麻生結一) |
 | 木更津キャッツアイ 5巻BOX B000066HMW
■Amazonエディターレビュー 演劇、映画、テレビをまたにかけて活躍する宮藤官九郎が脚本を書き下ろした、破天荒なのにたまらなくリリカルな青春群像劇。元高校球児のぶっさん(岡田准一)は、末期がんで余命半年の宣告を受ける。残された人生を悔いなく生きるために一大決心したぶっさんは、地元の野球チームのメンバーたちと怪盗団「キャッツアイ」を結成し、夜な夜な世のため人のため、木更津の街に繰り出すのだった…。 ぶっさんの命のタイムリミットという伏線が、暴走的な空騒ぎやハイパーな血なまぐさい抗争までもひたすら叙情的に映す。死について語りながら、みじんの暗さも感じさせない爽快感はこのドラマ最大の魅力。時間の巻き戻しや早送りを効果的に使ったストーリーテリングにも、計算されつくされたうまさが光る。(麻生結一) |
 | マンハッタン・ラブストーリー DVD-BOX B0000SYA9E
■Amazonエディターレビュー TV局のそばにある純喫茶「マンハッタン」を舞台に、そこに集う一風変わった人々の恋愛模様が、コーヒーにただならぬ愛情を捧げている店長(松岡昌宏)のモノローグとのマルチ構造で描かれる異色のラブ・コメディ。A、B、C、D、E、F、G、Hが名前の頭文字につく登場人物たちが、恋愛のバトンを次々に受け渡していく輪舞形式がとられているが、洪水の如き小ネタをはさみつつ、その大原則を微妙にいじりながらドラマをドライブさせていく手腕は実に見事で、特に伏線が効いてくる(もしくはご破算になっていく)後半にいっそう感心させられた。 『世界中がアイ・ラブ・ユー』もどきのミュージカル風な愛の告白シーンにしても、普段は寡黙な店長が猛ダッシュ後に天の声としてありがたい恋愛指南をするまとめぶりにしても、その定番が見事にハマって各話を楽しげに盛り上げてくれる。多彩な出演陣の絡みも見物だが、中でも船越英一郎が船越英一郎自身を演じているセルフパロディがガス抜き的におかしい。(麻生結一) |
 | 木更津キャッツアイ 日本シリーズ B000093OOX
■Amazonエディターレビュー 余命半年を宣告された21歳のぶっさんだけど、あいかわらず元気イッパイ。草野球チームであり怪盗団でもある「木更津キャッツアイ」のメンバーとともに野球とビールを楽しむ日々。そんなある日、死んだはずの仲間オジーがよみがえり、そこから奇妙な出来事が…。 V6の岡田准一主演、宮藤官九郎脚本によるTVドラマ「木更津キャッツアイ」は、視聴率はイマイチだったが、DVD化されるや大人気。結果を見せてから、その経緯をつづっていく『ロック・ストック・スモーキング・バレルズ』を参考にしたという構成は、映画でもそのまま。ぶっさんの恋愛、亡くなったはずの仲間復活の謎、木更津ロックフェスティバル出演などのエピソードにニセ札事件がからみ、先の読めない展開にハラハラ、心憎いディテールの積み重ねにニヤリとさせる宮藤脚本が見事。岡田をはじめ、塚本高史、佐藤隆太、桜井翔、岡田義徳、酒井若菜などのイキイキとした演技も爽やかで好感度大。若者のエネルギーをスクリーンに叩きつけたエンタティメント青春映画の傑作だ。(斎藤 香) |
 | ロボコン B00008WJ2J
■Amazonエディターレビュー 全国に62校ある高専(高等専門学校)の学生たちが、テーマに沿って一定条件を満たすロボットを開発。フィールド内でバトルをくり広げるトーナメント方式の大会“高専ロボコン”。これに夏休みの居残り授業の代りに出場した里美は、次第にロボコンに魅せられるのと同時に、おちこぼれ第2ロボット部の面々に“やる気”を起こさせることに…。 ロボコン版『シコふんじゃった。』というべき青春映画。ヘンに熱くならずに淡々とした古厩智之監督独特の演出の味わいが、試合のシーンは3分間カット割せずに2台のカメラで追ったというドキュメント手法と合致。奇妙なリアリティを持って胸に迫る。それで最後には熱い感動を呼ぶという仕掛けだ。長澤まさみ、小栗旬、伊藤淳史、塚本高史ら若手俳優たちも魅力的で、観て損なしの快作だ。(横森 文) |
 | 青い春 B00006FMEC
■Amazonエディターレビュー 『ポルノ・スター』『アンチェイン』の豊田利晃監督が、『ピンポン』などで知られる松本大洋の同名短編集コミックを原作に描く、ある男子校を舞台に繰り広げられる不良学生たちの痛切なまでの青春群像。 カメラが学校の外に出ることはほとんどなく、閉塞した空間の中でさまざまなエピソードが羅列されるのだが、次第にドラマは松田龍平扮するクールな主人公・九條と、彼を慕う親友・青木(新井弘文)との確執に焦点が絞られていく。濁るところない真っ青な空のごとき男同士の友情が、それゆえに惨劇へと突き進んでいく壮絶さ。これはもう観た者だけが共有しえるものでもあろう。時折挿入される屋上での過激な度胸試しシーンのインパクトもすさまじい。若手俳優たちの、飾らない生の熱い演技も素晴らしい。今後の日本映画の方向性を占ううえでも必見の作品だ。(的田也寸志) |
 | ちょっと待って、神様 B00023BNG0
|
 | ロッカーズ 通常版 B00017YXT6
■Amazonエディターレビュー ヴォーカルのジン(中村俊介)をリーダーに、ドラムのモモちゃん(岡田義徳)、ベースのガクチャン(佐藤隆太)、ギターのコーちゃんの4人で結成していたバンド“ロッカーズ”は新メンバーを募集し、優れた才能を持つギターのタニ(玉木宏)が加わることに。いつもクールにふるまうタニは、眼の病気を隠してひとり練習に打ち込む。その姿に触発された4人も、次第に意識が向上し定期、着実に実力を身につけていくが……。 俳優・陣内孝則が自らの過去“The ROCKERS”時代を基に描く音楽青春映画の佳作。点在するギャグが空回り気味という短所もあるものの、ひとつの時代を熱くかけぬけていったという想いは涙とともに確実に伝わってくる。ライヴシーンのセンスの良さは言うまでもなく、また博多弁へのこだわりも演出の奥を深めている。主演のイケメン5人もそれぞれ若々しい好演。(的田也寸志) |
 | 夫婦。DVD-BOX B0007MCIE2
■Amazonエディターレビュー 数々のドラマで理想の父親像を演じてきた田村正和が、家族の諸問題に直面するたびに慌てふためく父であり夫であるという役柄をよりリアルに演じたホームコメディー。自らテレビショッピング番組に出演する通販会社の社長・太一(田村正和)は番組内で見せる愛想のよさとは程遠く、家のことは専業主婦の華(黒木瞳)にまかせっきり。長女の菜穂(加藤あい)が結婚したいという相手が部下の慎吾(大森南朋)と知って猛反対する太一は、すでに予約済みの結婚式場をキャンセルに向かうのだが、対応したウェディングプランナーの幸子(羽田美智子)を一目見るなりと、態度を一変させてしまう。 『オヤジぃ。』『おとうさん』といった一連の王道ファミリードラマの連なりにある作品。お楽しみは毎回の定番となるオープニングのテレビショッピングの仕切りぶりと、クロージングの夫婦の破局を近い将来の決定事項として吐露する場面で、ユーモアたっぷりの田村正和の話芸を存分に堪能できる。(麻生結一) |
 | 一番大切なデート 東京の空・上海の夢 B000666QII
|